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営業電話に気を付けて!ホームページ制作を依頼して高額なリース契約を結んでしまった話(実話です)

私は「 自営業 」をしています。
家族経営の小さなお店です。

  この記事はこんな内容

プロフィールに記載している「 苦い経験談 」です。
ホームページについて、まだ何も知らなかった頃、100万円という高額な値段で、お店のホームページ制作を契約してしまったという話。

前後半の2部構成です。
こちらは前半で、契約するまでの顛末をお伝えします。

読者の中には、自分は絶対に詐欺や悪質な商法に引っかからないと思っている方もいるでしょう。

私も、そうでした。
でも、騙されました。

 ここに注目!

どうして高額なのに、断らずに契約してしまったのか?

この記事で、当時の私の心境を正直にお話します。
詐欺に合ったり、騙されてしまう時の、人間の心理状態が、少しはおわかりいただけると思います。

【 第一部 】
100万円のホームページを契約するまで

これは2012年の話です。
その年は、私が「 個人事業主 」として自分の事業を開業した年でした。開業といっても、先代のお店を継いだという流れです。

すべてのはじまりは「 私の小さな野望 」

私のお店は「 店頭販売 」と「 電話とFAXによる通信販売 」による営業を主体としていて、ネットからの注文を受ける体制はありませんでした

当時はネット通販は、大手がやるものというイメージも強く、興味はあるが導入するためのコストが高額である、また専門的な知識と技術がない、人手がない、といった理由で、ネット通販をやりたいけど、できないという状態でした。それでも、こんな想いを秘めていました

いつかは自分のお店も
ネット通販をやりたい!
 
ヨフカシ
ホームページさえあれば、もっと注文が入って、もっと売上があがるはず!
って意気込んでいたよね…。

なぜか話を聞いてしまった営業電話

お店には、毎日様々な問い合わせがきます。
お客さんからの問合せ、注文以外に、営業電話もよくあります。

「 担当者の方いらっしゃいますか? 」
「 ご代表の方お願いします 」

このような営業電話は、すべて門前払いです。

ところがある日かかってきた、あの電話。
いつもなら、適当に理由を付けて断る営業電話のはずが、
この一言で私は話を聞いてしまったのです。


「 ホームページ作りませんか? 」

当時の私には興味津々の話題。

その雰囲気を察知したのでしょう。「 もっと詳しくご説明させてください! 」と営業の猛プッシュ。話を聞くだけならと、直接会って話を聞くことになりました。この時点で、こんな期待をしていたと思います。

これで自分のお店も
ネット通販に一歩近づける

なぜか営業に好印象を抱いていた私

というわけで、直接会って話を聞いてみることにした私。

当日、はるばる都会からやってきたのは、細身のスーツを着こなす若い男性。歳は私と近い年ごろ。「 某大手のネット関連会社の代理店 」だという会社の営業でした。


社会経験も浅く、打ち合わせに慣れていない私は、相手のネームバリューに安心して素直に説明を受け入れました。

今は「 ○○の代理店 」は、ただの代理店にすぎないことはわかりますが、当時の私は「 ○○ 」が後ろについているなら、安心だろうと思っていたんです。

熱心に説明してくれるし、こちらの疑問にもきちんと答えてくれる。この営業の方は、親身になってくれるいい人なんだと感じていました。

誠実そうだし、バックにも大手の会社がついてるなら、信頼できる会社なんだなろうな
 
ヨフカシ
なぜか、自分に都合よく解釈しちゃうんだよね。

なぜかその場でホイホイ契約してしまった私

ホームページ制作の契約はどんな内容だったのでしょうか?簡単に説明すると、こんな感じです。

  • ホームページ制作用のソフトウェアがある
  • それを使ってホームページを作ってくれる
  • 私も、そのソフトウェアを購入する
  • 完成後は自分でホームページの修正が自由にできる

ホームページは作った後、情報の更新や修正などのメンテナンスも必要になります。自分で出来ない場合は、制作業者に依頼をして作業してもらいます。有料になる場合もあるので、更新を行わず、完成後に放置されるホームページもよくあります。

私も、下調べをしていたので、この程度のことは知っていました。

それに比べ、この契約では、そのソフトウェアがあれば、自分で手直しができるので、完成した後も作りっぱなしにならないというポイントが、非常に魅力的だと思いました。

さらに、ホームページのアドレスについても、自分で好きなアドレスを決めることができるので「 お店の名前をアドレスに入れて使うこともできますよ 」という説明を受け、作りたい気持ちはどんどん大きくなりました。

一通りの説明が終わったころには、もうホームページが完成している感覚でした。

バンバン注文が来て店は大忙し!
という妄想を膨らませていました
 
ヨフカシ
妄想から帰ってこれなくなってたね。

肝心の料金は?

気になる金額についてです。

簡潔に言えば、ホームページの運営代として100万円です。この中には製作費とソフトウェア代が含まれています。支払は、一括ではなく5年間の分割払いになります。

今考えると、ホントに恐ろしい話ですが、ホームページが欲しくて欲しくて堪らなくなっていた私は、疑うことなく説明を鵜呑みにしました。

私の頭の中

ホームページが完成し「 注文殺到で大繁盛 」
というイメージが出来ている状態


100万円でも分割ならば、毎月の支払いは問題ない!

「 毎月の支払 2万円 」だけを見て
「 総額 100万円 」が見えていない状態
 
ヨフカシ
「払った分は、すぐに取り返せる!」って思ってたでしょ?
現実は、そんなに甘くないからね!

契約前に相談するも聞く耳持たず

説明もおわり「 どうしますか? 」と契約の決断を迫られる場面になりました。家族とも相談してくださいと時間をくれました。

冷静な妻は「 その金額は高すぎるのではないか? 」とアドバイスをしてくれました。ところが、私の中では「 断る理由 」はありませんでした。

ホームページがあれば、こんないいことがある!
と信じ切っていました。

  • もっと注文が来る!
  • もっと売上があがる!
  • この支払い分は、すぐに取り戻せる!

反対する妻に対し、私は「 それぐらいかかるものだから 」と強く反論。妻もそれ以上の反対ができず、契約することになります。

その場で契約書に記入しました。
営業は、一旦持ちかえり審査をするので、記入済みの契約書を持って帰りました。

今も妻には言われます。
あの時は「 おかしかったね 」と
 
ヨフカシ
普段は慎重派なのに、この時は「前のめり」だったよね。
とにかく、ホームページが欲しかったみたい…。

ちょっと休憩させてください…

手元に残っている契約書類を見て、思い出しながら記事を書いてます。当時の感情がよみがえると、少し苦しくなりました。ホントに恥ずかしい思い出です。

経験不足だったんでしょうか?
若気の至りだったんでしょうか?

当時の私は、ただの営業電話でさえもこのタイミングでの巡り合いに運命的なものを感じていました。

自分は強運の持ち主だと
思い込んでいました
 
ヨフカシ
とんでもなく「おめでたいヤツ」だったね!

でも、やる気になっているときの人間が、こういう思考回路になってしまうことは、あるとおもいます!

休憩終わります。
続きます。

【 第二部 】
悪質商法だったと気が付いて…

さて、こうしてあっさりと契約してしまったわけですが、その後どうなったのでしょうか?

ご安心ください!ちゃんと納品されました

  1. 審査通過で契約成立
  2. デザイン担当と打合せ
  3. ホームページ制作&校正
  4. 納品

順調に進みました。


ホームページ制作の詐欺被害の例としては、

  • 支払後に業者が逃げてホームページが納品されない
  • 使い物にならない酷いクオリティのホームページが納品される

などの話もあるのですが、そういった深刻な事態は起こりませんでした。


 
ヨフカシ
こちらの要望は取り入れて、しかもお洒落なサイトを作ってくれました。

まもなく納品のタイミングで検索したら…

契約してから、ホームページ公開までは一ヶ月半ほどでした。その間、私はずっーと浮かれ気味、完成するホームページを心待ちにしていました。

最終の校正チェックも終わり、あとは公開されるのを待つのみという状態で、少し気分が落ち着いたので、ふと今回の契約について、会社の名前、購入したソフトの名前などを、はじめてネットで調べてみたのです。

すると、ついに出てきました

無理矢理な方法でリース契約させる悪質商法と発覚

私が結んでしまった契約は「 ホームページ運営システム代 」として高額な料金を、リース契約として月々に分散させて支払わせるという悪質な手口だったのです。

本来、リース契約というのは、物体に対して適用できるものであり、ホームページのような形のないものには成立しません。ところが、この手口の巧妙なポイントがあるのです。

リース契約の対象を「 ホームページ本体 」ではなく「 ソフトウェア 」にしている点

これも厳密には「 アウト 」だと思いますが、こういう契約にすることで、ギリギリ成立させていたみたいです。

当時、かなり横行していた手口だったようです。

たくさんの事例がネットにも紹介されていて、契約の内容は、ほぼ自分のケースと同じでした。事例の中には、私より、もっと高い金額で契約している方もいました。

事実を知り、ショックを受けました。

俺、ダマされたんだ…
 
ヨフカシ
やっと目が覚めたね…。

妻には打ち明けました

これまで詐欺に会ったり、騙された経験もほとんどなかったので、かなり落ち込みました。

ホームページが出来ると浮かれて喜んでいた私を、あの営業は心の中ではあざ笑っていたんだな、と思うとホントに悔しかったです。


「 反対していた妻のいうことをちゃんと聞いていればよかった 」と、後悔しました。そして、妻に全てを打ち明けました。

妻は私を、なだめてくれました。

「 もう出来上がるんでしょ?ホームページが使えるなら、ネットからの注文がたくさん来るように頑張ればいいじゃん。」

なんていい妻なんだ。
ありがとう。
 
ヨフカシ
支払ってしまった分を取り返すぐらいバンバン売りなさいよ!
って意味だぞ!
いつまでもクヨクヨしてないで、がんばれ!

事実を知ってから思い返してみると…

妻にも打ち明け、気持ちが落ち着いてから、冷静になって思い返してみると、自分がいかに「 おかしな状態だった 」のか、というのがわかりました。第一部の契約に至るまでの部分です。

普通なら発覚したあと、契約を解除する手段を考えたりすると思うのですが、そのまま続投することにしました。

ネットの情報を見る限り「 リース契約 」は複雑で解除するのが難しそうだったのと、私は騙されたショックの方が大きくて、とても立ち向かえる気持ちになりませんでした。なので、相手の業者にも「 騙したな! 」と詰め寄ることもせず、気が付いていないふりをして、やり過ごしました。

それと、相手の営業にも怪しい行動があったなと、思い出しました。

なぜか契約後にしばらく電話に出なかった営業担当

営業が記入済みの契約書を持ち帰り、審査中の期間のことです。気になることがあり営業の連絡先に電話をしました。

私の要件は「 ホームページのアドレスを変更したいのだが、可能か?まだ間に合うか? 」ということで、早めに連絡をした方がいいだろう、とすぐに連絡をしたのですが…


一度目の電話はつながりませんでした。
「 折り返しの連絡をくれるだろう 」と待つことに。
しかし、その日の連絡はなし。

翌日、もう一度こちらから電話を掛ける。
それでもつながらず、折り返しもなし。

この連絡がとれない状態が続きました。
私も「 なぜ? 」と思いながらも、こちらからの連絡もやめました。

結局、折り返しの連絡が来たのは、一週間以上経過してからでした。


私の推理

  • 私の方から、電話をかけても出ない
  • 相手からの折り返しの連絡もない
  • 契約後一週間以上連絡がつかない
  • 詐欺まがいの商売をしてる相手だった
わざと連絡してこなかった?

おそらくですが、私からの連絡を「 契約解除したい 」という問い合わせだと思い込んでいたと思います。
だから、電話には出ない、折り返し連絡をしない、という姑息な手を使った可能性が高いです。

 
ヨフカシ
わざと連絡を避けていたと思うよ!

「 クーリング・オフ 」で契約を解除させないため?

みなさんは「 クーリング・オフ 」という制度があることを知っていますか?

なんとなく言葉は知っていても、その内容は詳しく知らなかったので、改めて調べてみました。

クーリング・オフとは?
いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。

独立行政法人 国民生活センター

押しかけや強引な訪問販売などで、無理やり契約させられてしまった場合に、無条件で解約をすることができるのが「 クーリング・オフ 」という制度です。

この制度を利用すれば、今回の私のようなケースでも、契約の解除をすることができた可能性があります。


クーリング・オフを利用する時の注意点

  • 必ず書面で行い、ハガキを契約解除通知書として相手に送る(コピーを取っておきましょう)
  • クレジット払いで契約した場合、同時にクレジット会社にも通知を出す必要がある
  • 契約の種類により猶予の期間が異なる(8日間もしくは20日間)
  • 「 訪問販売 」または「 電話勧誘販売 」は、契約後8日間以内に手続きする

  もっと詳しく知りたい方は下記のサイトでご確認ください
独立行政法人 国民生活センター
消費者庁のPDFページ

私の契約したケースだと、どうすればよかったのか?

  • ハガキで契約解除通知書を郵送する(特定記録郵便か簡易書留などで)
  • 契約した会社とクレジット会社に同時に通知する
  • 8日間以内に手続きする

このような対応を速やかに取れていれば、契約解除できた可能性があります。可能性としている点は、確実に適用されるか、わからないからです。


クーリング・オフが使えるか、使えないかという判断基準はいくつかあります。自分から呼び出したら訪問販売にならないとか、事業者が商売のために契約したら適用外とか、その時の成り行きや状況によって変わるようです。

また「 個人事業主 」である私との契約が「 個人 」なのか「 事業者 」なのか、どちらにみなされるかによって、クーリング・オフ制度が使えるか否かの判断も分かれると思います。

「 事業者同士 」の契約の場合、クーリング・オフ制度の対象にならない

相手をダマすつもりで近づいてくる業者ですから、そういう対策も抜かりなくしていると思われます。

どちらにしろ、泣き寝入りをする
この結果は変えられなかった
かもしれません

私が疑っている点

クーリング・オフが使える期間には、あえてコンタクトを避け、クーリング・オフが使えない状態になってから、連絡をしてきたと思っています。

つまり、折り返しの連絡が一週間以上なかったのは、契約者からのクーリング・オフを使っての強制契約解除に備えての対策だったのはないか、という見方です。

 
ヨフカシ
今となっては確認できないけど、あの不可解な行動には、後ろめたい理由があったに違いない!

ちゃんと使えたからよかったものの…

ホームページは期日までに無事納品もされ、正常に運営できました。私も、購入したソフトウェアをパソコンにインストールし、ホームページの修正を行うことができ、ちゃんと活用できました。

ただし、値段が異常に高かったという部分については

カモにされたと受け止めています

「 カモる 」とは…

故意に人をだまして自分の利益に結び付けたり、騙されやすい人をターゲットにして自分の都合のいいように利用すること

Meaning-Book 意味解説の読み物
 
ヨフカシ
ホームページに関して詳しくなかった私に、相場より遥かに高い値段で売りつけた。
そう思わざるを得ません。

この話の続きは【後編】にてお伝えします

こうして、100万円という高額なホームページの契約をしてしまった私ですが、その後、ホームページは約7年間使用しました。現在は解約し、自作したホームページを使用しています。

この部分もお伝えしたいと思っているのですが、この記事が、だいぶ長くなってきたので 【後編】 として続きの記事を書くことにします。

今も手元にある「 契約書 と ソフトウェア 」

よく見ると「 CD-ROM 」って書いてあるんですよ…

CDに収まるプログラムを
100万円で買ってしまった男
ヨフカシです

【前半】のまとめ

今思い出してもホントに情けない話だなと思います。

もし過去に戻れるなら、契約書を記入しているところに割り込んで、過去の自分にビンタをかまして「 目を覚ませ! 」と叫んでやりたいです。

ただ、この経験がなければ、私はインターネット事情に疎いままでした。
こうしてブログを始めることもなかったでしょう。
この経験は私の人生においては、プラスになる経験となりました。

「 こんなはずじゃなかった 」となる前に

現状を変えたい、変えていかなければ、という想いが強い時は、チャンスだと捉えて行動すべき、という人もいますが、私の経験のように失敗してしまうこともあります。

人は、それぞれの不安や事情を抱えています。
私は「 自営業 」として生きてきました。
同じ「 自営業 」の方の想いや苦労は、共感できます。

その方たちが、もしも私のような経験をして全員がプラスに変換できる結果になるとは限りません。
その方たちの想いがわかるからこそ、私のような経験をしてほしくないと思って、この記事を投稿しました。

大事な決断をする時には、

絶対に一人で決断しないこと
・冷静な人の意見を受け止めること

これは絶対に必要です

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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