こんばんは、ヨフカシです。
この記事は「キャッシュレス決済の導入」に関する内容です。
前回の記事では「入門編」として、キャッシュレス決済の種類を紹介し、「代行業者の役割」と「システム導入の大まかな手順」を紹介しました。
- キャッシュレス決済の種類(3種類)
- 代行業者の役割
- システム導入の流れ(大まかな手順)
「キャッシュレス決済の代行業者」は、日本国内にいくつか存在するので「どの業者を選べいいか?」わからない、迷ってしまうという人もいるでしょう。
業者を選ぶときには、単純に「ランキングの評判」を鵜呑みにするのではなく、「自分のお店と相性が良いか?」を考えて判断してほしいです。
商品、客層、販売規模など、お店の経営状況は、それぞれ違うからです。
そこで今回は、キャッシュレス決済導入の「入門編|Part.2」として、業者選びのポイントを解説します。
- 比較するポイントはどこ?
- 判断に迷ったら何を優先すべき?
- 選べる業者はひとつだけ?
システム導入前には、このような疑問や不安があでしょう。
はじめてでも安心して導入できるように、優しく丁寧に記事を書きました。不安が少しでも解消できたら幸いです。
代行業者を選ぶコツを解説!
目次の項目をクリックして移動できます
日本国内で導入できる「キャッシュレス決済の代行業者」は、ひとつではありません。
各業者ごとに「決済手数料」や「入金サイクル」など、サービスの内容や条件も異なります。
業者を選ぶときには比較するポイントがあります。。
ただし、内容や数値だけを比較して、単純に優劣をつける(ランキングにする)のは、意味がないと思っています。
「自分のお店との相性」を見極めて選ぶべきです。
業者の比較ポイントを紹介する前に「自分のお店との相性」について解説します。
相性を考えるひとつのポイントとして「客層」に注目します。
もしも、あなたのお店が…
- 駅から近い
- 通勤や通学の利用者が多い
- 時間がなくて急いでいる
- 交通系ICカード(Suicaなど)を持っている
- スムーズに処理できる決済(番号認証やタッチ決済)
- 電子マネー決済の利用者が多い
- 電子マネー決済の手数料を安く抑える
駅に近い立地なら、タッチ決済が使えて、電子マネー決済の手数料が安いと「相性が良い」です
もうひとつのポイントを紹介します。
それは「売上」と「資金」のバランスです。店舗運営において「手元にどれくらいのお金が必要なのか?」という資金繰りは重要です。
システムを導入したあと、お客さんの会計で「現金」と「キャッシュレス」の割合がどれくらいになりそうか?を予測しましょう。
実際に導入してみなければわからないことですが、「売上金を資金として手にできるのはいつか?」という資金繰りに関わる大事な問題です。
「現金会計」は、直接お金を手にするので、仕入れや経費の支払いなどの資金として、すぐに利用することができます。
一方で「キャッシュレス決済」は、一時的な仮払いです。会計後しばらくしてから、口座に入金されます。
キャッシュレス決済の利用が多くなると、「売上」はあっても「資金」が少ない状態になります。
キャッシュレスを導入すれば「管理すべきお金の流れ」がもうひとつ増えることになります。
- 入金サイクルの把握とチェック
- 資金繰りの調整が複雑になる
- 経理の処理も手間が増える
管理することが増え、調整することが複雑になる
お店の状況によって「優先すべきこと」は異なります。
そして、完璧に条件が合う業者やシステムが見つかるとは限りません
- どこまでお店の状況に合わせられるのか?
- 許容できる条件は、どこまでか?
これらの線引きも重要です。
自分の条件と、業者のサービス内容や条件の折り合いをつけるポイントを探しましょう。
では、ここから業者の比較ポイントになる項目を、下記のような括りに分けて解説します。
- コスト(お金)がかかること
- 使いやすさに関すること
- 販売をサポートする機能
比較ポイントを紹介するよ!
システムを導入するうえで、もっとも気になることでしょう。
主に下記の2つが比較するポイントになってきます。
- 決済手数料の割合
- 入金サイクルや入金手数料の有無
売上金額から差し引かれる手数料で、販売金額の「数%」という設定になっていることが多いです。
販売側としては、安く抑えたいのが本音ですが、他業者と比較しても、差が「0.01%」しかないこともあります。
- システム(業者)ごとに異なる
- キャッシュレスの種類によって異なる(クレジット、QR、電子マネー)
- 決済方法によっても異なる(対面、非対面など)
- 契約状況によって異なる(無料 or 月額固定費を払っている)
業者との提携は「無料プラン」だけでなく、「月額○○円」の固定費用を払って契約する「有料プラン」もあります。
固定費を払うことで、決済手数料が安くなるなどのメリットがあります。
キャッシュレス決済の売上は、後から遅れて入金されます。(タイムラグがあります)
入金のタイミングは、経営の資金繰りにかかわる重要なポイントです。
また入金の際に「手数料」が発生するケースもあるので、事前に確認しておきましょう。
- 入金サイクル
- 入金手数料(振込手数料)
- 入金用の金融機関(口座)の指定のある / なし
入金に関するルールが、条件で変わることもある
会計に関する情報を「デジタル処理する取引」が、キャッシュレス決済です。
レジの対応も、これまでのような「現金を数えて確認する」とうアナログなやりとりではありません。
対応するシステム(機器やプログラム)を使い、決済情報をデータ化する作業を行います。
システムの操作方法を覚える必要があるね
「会計(レジ対応)がストレスなく処理できるか?」は、お客さん、お店側の双方に影響するポイントです。
- 決済処理の方法(認証手段)
- 導入に必要なモノ(必要な機器や備品)
お客さんの本人確認は重要です。
- サイン入力
- 暗証番号入力
- タッチ決済(機器の上にカードかざす、など)
お客さんも「レジ会計が楽になる」という期待をしているので、スムーズな対応ができるのが理想です。
「暗証番号入力」は「サイン入力」よりスムーズで定番の方式です。
さらにストレスレスな方法として、非接触で処理できる「タッチ決済」も人気が高まってきています。
番号入力は必須、タッチ決済ができると、なお良し!
キャッシュレス決済を受けるために必要な機器類です。
- 決済情報の読み取り機器
- 決済用のアプリを使うための端末(スマホやタブレット)
- レジ周辺の機器や備品(プリンターやキャッシャーなど)
決済に関する情報には、重要な情報(個人情報、カード情報など)も含まれるので、各業者が専用の「決済用端末(読み取り機器)」と専用の「決済アプリ」を用意しています。
タブレットやスマホは「決済アプリ」を使うために必要です。
手持ちの端末でも対応することはできますが、プライベートとは切り離して「お店用(ビジネス専用)」の端末を用意する方がいいでしょう。
自前で用意できなくても、業者から端末を貸してもらえる場合(レンタルやリース)もあります。
店頭でのレジ機能を強化できるように、プリンターやキャッシャー(現金をストックできる)など周辺の機器を追加できる業者もあります。
キャッシュレス決済システムの活用を「会計」だけに留めず「店舗運営」に拡充できる業者もあります。
デジタルを駆使した「請求」や「商品管理」のほか「スタッフ管理」など、あらゆる業務を一元管理することができるようになります。
店頭の対面販売以外でも、クレジット決済などの対応ができる機能。
Eメールやインターネットを介し、遠方のお客さんとの請求や支払が可能となる。
- 温リアンでの請求や市はリアをやり取りできる
- 定期支払(月謝やサブスク)に対応できる
対面決済以外にも対応できる機能があると便利だよ
商品の登録や管理、ネットショップ(ECサイト)の運営などの機能を追加し、経営の核となる状態を構築することも可能。
- 商品管理
- ECサイト運営
- スタッフ管理
- 顧客管理
- 予約機能
- 販売促進(割引やクーポンの発行など)
店舗運営の業務をデジタルで一元管理することも夢じゃない
以上が、業者選びの際に注目する比較ポイントになります。
各業者から公式に発表されている情報は、どうしても「自社のメリットを強く主張したアピール」になりがちです。
業者比較をするときには、冷静に情報を洗い出し、自分に合った選び方をしてください。
最後に、記事のタイトルにも書いてある「提携できる代行業者は、ひとつだけなのか?」について解説します。
基本的には、キャッシュレス決済代行会社を1社との提携で、代表的なクレジットカードと電子マネーのほとんどを取り扱うことができるので「ひとつで十分」だと感じると思います。
しかし結論として、最低2つのシステムを用意しておくのをオススメします。
複数利用をオススメする理由は、1社だけで対応していた場合、システムエラーや通信エラーで決済手続きができない状況になったときに、非常に困るからです。
「クレジットが使えないので、現金でお願いします」と、お客さんにお願いしても納得していただけるとは限りません。
ましてや財布を持たない人だとしたら、そもそも現金を持っていない可能性もあります。
不意なトラブルにも対応できるように、複数の選択肢を用意しておくと安心です。
実際に私も2つの代行業者を利用しています。
ひとつは、2019年に導入した「Square(スクエア)」で、2つ目は、店頭決済での暗証番号に対応するために導入した「STORES決済」です。
たまに「エラーが起きて決済手続きができない状況があった」というメール連絡が来ることがあります。
私のお店は、キャッシュレスで支払うお客さんが少ないので、さほど心配はしていませんが、「もしもシステムが利用できないタイミングとお会計が重なってしまったら…」と考えると、ちょっと不安です。
なので1社だけで心配な方は、2社の業者と提携して備えておきましょう。
また複数使うことのメリットもあります。
代行業者によって手数料の設定は異なります。
お客さんがどの決済方法を利用するかによって、お店側で受ける業者を使い分けることは可能です。
うまく対応できれば、少しでも安い手数料の方で決済手続きをしてコストダウンすることができます。
ただし、それぞれのお店の状況によるので、必ずオススメする方法ではありません。
使い分けのデメリットして、入金タイミングが揃わず資金調達が不便だったり、経理処理が面倒になるなど、マイナス面もあるので注意してくだいさい。
使い分けのメリット
- 安い手数料を選べる
使い分けのデメリット
- 入金タイミングがずれる
(資金調達の調整が必要) - 経理や会計の処理が増える
(手間がかかる)
実際に、私が使っているのは下記の2つの業者です。
(スクエア)
「Square」は、四角い決済端末が特徴のシステムです。
簡易リーダーならではの弱点もありましたが、暗証番号による認証、タッチ決済にも対応するなど、改良がすすみ使いやすくなっています。
導入のスピードが速く、すぐに使いたい人にはオススメです。
また入金手数料なし、条件なしで毎週金曜日に入金されるなど、入金対応がとても親切です。
Squareをメインで使っています
(ストアーズけっさい)
「STORES決済」は、番号ボタン付きの決済端末なので、対面決済の処理がスムーズです。
「電子マネー決済」の手数料が「1.98%」と圧倒的に安いのが特徴です。
下記の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
キャッシュレス決済のシステムを利用するにあたり「無料」で利用できるタイプもあれば、月々いくらという固定費を払う「有料プラン」を用意している業者もあります。
メインとサブ(予備)で使い分けをするなら、サブ(予備)の業者は「無料」で利用できるタイプで対応する方がいいでしょう。
無料プランの特徴
- ランニングコストは不要
- 決済手数料の優遇はなし
有料プランの特徴
- ランニングコストがかかる
- 決済手数料が安くなる
ちなみに私のお店では、まだまだ現金の人が多くキャッシュレス決済システムを利用する機会が少ないため「有料プラン」ではメリットがありません。
そのため2つとも「無料プラン」で使っています。
利用状況によっては、固定費がかかっても、コストダウンできる場合がある
キャッシュレス決済を導入するには、代行業者との提携が必要です。
数ある代行業者の中から、どの業者と提携すべきかという選択になります。
それぞれ特徴があり業者選びの判断が難しいこともあるでしょう。
業者選びのコツは「各社の特徴」が「自分のお店の状況に合っているか?」という視点を持つことです。
- コスト:どの方法がコストを抑えられるか?
- 使いやすさ:スムーズな対応ができるか?
- 将来性:販売以外の活用もあるのか?
表面的な「サービス内容」や「条件(手数料の数字)」などを比較するだけではなく、実際に使う場面を想定し、導入後の活用方法も考慮して判断するのが大切です。
自分の状況や条件に合う選択をしたいね!
また、1つだけに限らず「予備」として2つ以上の業者と提携して備えるのもオススメです。